アポイ岳

アポイ岳

【ユネスコ世界ジオパーク認定の花の百名山】

point歩行時間 5時間30分(ペース1.2〜1.3)

pointコース
アポイ岳ジオパークビジターセンター7:34→(91分)→9:05五合目山小屋9:36→(43分)→10:19馬の背お花畑10:33→(45分)→11:18アポイ岳12:02→(37分)→12:39馬の背お花畑12:46→(29分)→13:15五合目山小屋13:30→(85分)→14:55アポイ岳ジオパークビジターセンター

pointトイレ 登山口、五合目山小屋(携帯トイレブース)にあり

pointマップ

 

はじめて北海道の山に登ってきました。

北海道の真ん中の下に突き出た辺り、様似町にあるアポイ岳です。2015年にユネスコ世界ジオパークに認定された貴重な山。

何が貴重かと言うと大陸同士がぶつかり合った時に地下深くのマントルが地表に押し出されてできた山で、マントルを構成する主要な岩石であるかんらん岩がこれだけ露出しているのはかなり貴重なことだそう。

2名のガイドさんから地質や植物、北海道の話などを聴きながら楽しい山歩きになりました。

 

1日目は新千歳空港からガイドさんの車に乗り浦河町のホテルまで約2時間半。うらかわ優駿ビレッジ アエルまで移動しました。

直接、空港から浦河町までをつなぐ公共交通機関はなく、交通の便がとても悪い場所にあります。基本、車移動しかなさそう。

昔は日高本線が浦河やアポイ岳のある隣町の様似町まで通っていましたが、廃止となり不便になってしまいました。

浦河町は競走馬を育てる牧場が多くあり、辺りは牧場だらけです。

アエルの敷地内も牧場がいっぱい。競馬を引退した馬たちもいます。さすが北海道!広さが違うなー。

まだ咲いている桜もありました。

緑も美しい。。

北海道の道端にはタンポポがいっぱい咲いていました。

関東だと川沿いには菜の花の黄色が目立ちますが、こちらの黄色はタンポポがメイン。

フキもあちこちで見かけました。

2日目、ホテルから車で40分ほど移動しビジターセンターのある登山口に到着。

ここからスタートです。

砂利道を7、8分ほど歩きます。

橋を越えたら登山道が始まります。

歩き始めから針葉樹があり、すでに山奥のような雰囲気。これもアポイ岳特有とのこと。

小さな川があります。靴底を水につけて洗い流すようにして渡ります。

川を渡るとすぐにお花が現れました。

エゾオオサクラソウ

出だしからずっと雰囲気の良い道にテンション上がります。

ベンチのある休憩所が所々にあります。植生や地質などの案内板もあり、学びながら登るのも楽しいです。

天まで届けの「トドマツ」と、どうでもえーぞの「エゾマツ」で見分けるって、おもしろい。

針葉樹林の深い緑、渋くていい雰囲気。

小さくて可憐なヒメイチゲ

ちょっとわかりにくいですが、この辺りがユーラシアプレートと北米プレートがぶつかった境目だそう。

第4休憩所

葉っぱの根元に目立たない茶色の花。オクエゾサイシン。

熊よけの鐘。鳴らすととてもよく響きます。

5合目までは樹林帯の道が続きます。

「アポイのヴィーナス」の看板がありました。

セクシーポーズのヴィーナス。

こういう名前や俗称をつけるのはたいてい男の人だとか(笑)

第5休憩所を通過。

フイリミヤマスミレ

5合目の避難小屋が見えてきました。

ここで30分ほど休憩しました。奥には海が見えます。

  

向かい側にあるのがアポイ岳。

携帯トイレブースが2つあります。

山肌は濃淡の緑に桜のピンク、白い幹が混じり合って綺麗だな。

 

5合目以降は道がすこし急になります。

キジムシロ

上部マントルを構成するかんらん岩は地上に上がってくる時に水と触れて蛇紋岩になるそう。かんらん岩のまま地上に現れるのは貴重なこととか。

石に詳しいガイドさんがアポイの成り立ちやかんらん岩について興味深い話を教えてくれました。

岩の上を登っていきます。

アポイアズマギク

昔は見ることができたヒダカソウは盗掘されてしまい出会うことができません。

保護地区で生育をすすめてるそうです。いつか見れるようになるといいな。

 

森林限界を超えてハイマツが現れ始めました。

かんらん岩と地下深くのはんれい岩が層状に重なった岩。

振り返ると海岸線が見えました。

サマニユキワリ

エゾオオサクラソウに似ていますが葉の形とサイズ感が違います。こちらの方が背が低いです。

アポイハハコの葉。花はこれからだね。

馬の背

雪を被った日高山脈が見えました。

真ん中よりやや右の尖っているのが吉田岳、その左の3つのピークの真ん中がピンネシリ。

サマニユキワリが点々と。

  

馬の背を進むと、大きな岩の合間にまた似たようなお花がありました。

ヒダカイワザクラ

サマニユキワリと違い、一輪で咲きます。葉っぱの形も違う。

山頂に木が生えているのが見えます。

通常はダケカンバ帯の上にハイマツ帯がありますが、アポイ岳はハイマツ帯のうえにダケカンバ帯があるという逆転現象が起きています。理由はまだ解明されていません。

旧幌満お花畑との分岐。旧とつくだけありお花はないとのこと。

頂上方面へ進みます。

最後の急登です。

エゾキスミレ

山頂まであと一息。よく目立つ「九合目」のサイン。

最後の最後はさらに急登でした。

アポイ岳登頂♪

ダケカンバに覆われていますが日差しは容赦無く降り注ぎます。

山頂にもスミレ。

 

ゆっくりお昼を食べてから下山しました。

稜線と海の景色が最高。

同じ道でも行きと帰りで違って見える不思議。

ぐんぐん降って樹林帯へ。

 

縦に並んだ穴。クマゲラが空けた穴で、1つは本当の巣で他はダミーだそう。

ヒナを守るための本能なんだね。

根元の方にある穴は蟻を食べるためのもの。

帰り道も発見がたくさんあって楽しいな♪

シカが何匹もいました。食事の時間かな。

苔も豊富で癒されました。

アポイ岳の花の時期は長く、これからまだまだいろんな花が咲くみたい。

美しく楽しい山でした。

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