【山頂に広がる高層湿原と池塘がすばらしい日本百名山】
歩行時間 1日目:5時間16分 2日目:3時間32分 (歩くペース1.3〜1.4)
コース
1日目
7:29祓川登山口駐車場→(29分)→8:03和田小屋登山口8:06→(94分)→9:39下ノ芝9:46→(51分)→10:37中ノ芝11:15→(14分)→上ノ芝11:29→(36分)→神楽ヶ峰12:04→(18分)→12:23雷清水12:36→(74分)→苗場山13:50→(5分)→13:55苗場山頂ヒュッテ
2日目
7:20苗場山頂ヒュッテ→(52分)→坪場8:12→(35分)→七合目8:47→(67分)→五合目9:54→(58分)→10:52小赤沢三合目登山口駐車場
トイレ 祓川登山口駐車場、苗場山頂ヒュッテ、小赤沢三合目登山口駐車場にあり
マップ
祓川駐車場から山頂ヒュッテに1泊して小赤沢三合目へ下るコースを歩きました。
かぐらみつまたスキー場の広い駐車場の奥から続く細い道を30分ほど進むと祓川駐車場が現れます。
40台ほどの駐車スペースがある有料駐車場になっています。
トイレもあります。
駐車場からすぐのところにリフトの案内があります。
車で和田小屋まで運んでくれて、そこからリフトに乗り下ノ芝まで上がることができます。
上りのみの運行で2,300円です。ちょっと高いですが、1時間ちょいの節約になるので日帰り往復には便利だと思います。
運行時間は6:00〜8:00までで期間限定なので注意です。
私たちはリフトに乗らないので舗装路を歩いて和田小屋へ向かいます。
途中、道端に生えているアシで草笛を吹くのに夢中になってタイムロス(^^;)
歩き始めからお花がいっぱいでテンションが上ります。
和田小屋。クローズ中でトイレは使えませんでした。
和田小屋前のゲレンデを進みます。
ゲレンデの脇から登山道に入ります。
前日まで天気の悪い日が多く、雨が降ると道が川のようになると聞いて覚悟していましたが思ったほどではなく一安心。
とはいえゲイター必須です。
登山道全体でよく見かけたモミジカラマツ
ゴゼンタチバナも登山道のあちこちで見かけました。
ミヤマコウゾリナ
登山道に入って30分ちょいで6合目の表示。歩き始めは5合目くらいなのかな?
水混じりのゴロゴロ岩の道が続きます。
ヤマブキショウマもたくさん咲いていました。
下ノ芝の手前でリフトからの道と合流します。
ウラジロヨウラク
下ノ芝
階段上のベンチがあり休憩にいい場所ですが見晴らしはありません。
イワイチョウ
ブナやトウヒが存在感を出す開けた場所。
久しぶりの開放感♪
だんだん高い木が少なくなってきました。
ずっと登っていますがいわゆる急登ではありません。
高い木がなくなり草原と木道の景色になりました。
キンコウカ
中ノ芝まで来ました。
コの字のベンチが2箇所あります。
こちらでゆっくりランチタイム。日差しを遮るものがないので夏の晴天時は暑いです。
ジリジリ太陽の光を浴びて軽い熱中症になったようなので、このあとしばらくは凍らしたペットボトルを首に当てながら歩きました。
2日経っても目の奥やまぶたの辺りに違和感が。。太陽の光にやられたかな?
メガネをUVカットレンズに変えてみよう。
木道をさらに上がると上ノ芝ですが気づかず通り過ぎていました。
アカモノ
ワタスゲが現れました。
ナナカマドも時々見かけます。秋の紅葉が楽しみ。
小松原分岐
股スリ岩
振り返って。大きな岩を座るようにして下りました。
神楽ヶ峰 八合目です。
神楽ヶ峰から一旦下ります。目の前に見えるのが苗場山の山頂
あの上まで登ります。とんでもなく急登に見えて恐ろしい。実際急登なのですが。
時々みかける赤い葉っぱ。季節を間違えたのかな?
雷清水では水が豊富に出ていました。
超軟水で冷たくて美味しいお水です。
山頂ヒュッテで分けてもらえる(お気持ち代を払います)お水はここから運んでいます。
ヤマオダマキ エンジと黄色が鮮やかできれい。
雷清水から先はお花畑が広がっています。ニッコウキスゲも元気に咲いてる♪
ウスユキソウ
ヤマブキショウマやハクサンボウフウ、カラマツソウなど白いお花がたくさん
タカネナデシコ
オオカサモチ
急登の前の束の間の癒し・・
ムカゴトラノオ
タテヤマウツボグサ
オンタデ
お花に見入っているうちに急登を登り始めていました。
オニアザミはこれからかな。
歩いてる時にトゲトゲが手に当たってチクッとしました。
葉っぱが硬いのでトゲも痛いです。
オタカラコウ
山頂まで約30分ほど急登がつづきます。
暑さと久しぶりの山歩きで足取りが重い;;
岩の奥にヒカリゴケのようのものが
ハクサンチドリ
ゼェゼェと登っていたら前から「うわぁ〜」という声が。
急に木道に変わり広い空が見えました。
いきなり楽園が広がっていました。
ワタスゲいっぱい池塘もいっぱい。広大な高層湿原が広がっています。
少し前まではブヨが大発生していたみたいですがトンボが上がってきてブヨを食べてくれたおかげで快適に歩けました。
ベンチでゆっくり過ごすのも贅沢な時間です。
まずはチェックインします。1泊2食付きで11,000円です。1階と2階にスペースがあり、4〜6人くらいの広さに薄いポリカ板で仕切られています。前面にカーテンがあるので着替えもできます。
枕カバーがわりにと可愛いタオルもいただけます。薄くて嵩張らないので手拭いがわりにもなります。
少し散策。下山の時間を気にしなくていいって贅沢。
なんて平和な景色。
ベンチの端に寝転がって横を向いたらこの景色。
ここは天国ですか。
一旦戻って休んでいたら青空が見えてきたのでまた外へ。
時間の経過で緑の色が先ほどとはまた違って見えます。
数日前まで雨予報で青空は諦めていたから感慨もひとしお。
夕食は2回に分かれて、1部は5:45、2部は6:30からでした。
カレーはおかわりできます。
2階から見える外の景色が美しい。
またお散歩♪
雨に濡れていたワタスゲが乾いてふわふわになってきました。
田んぼの苗のように見えるミヤマホタルイ
もう少しで日が落ちる時間。影が長い。
ガスがかかったりクリアになったり、どんどん状況が変わります。
だいぶん日が傾いてきました。
東京ドーム何個分では表せないくらい広い。
太陽に背を向けて前方にガスがかかると丸い虹のような光と自分の影がうっすら見えたような気が。これはもしやブロッケン現象?
かなりうっすらなので幻覚なのかな?と思ったり。でも写真にもうっすらと写っているようにも見えます。
吊るし雲が現れました。雨が降る前兆だそうです。その通り翌日は昼前から雨でした。
翌朝。まだ山頂に行ってなかったので山頂に行きます。
山頂は小屋を出て目の前の道を歩いて1分です。
シャクナゲが残っていました。
ナナカマド
苗場山山頂。見晴らしはありません。
すぐ先の見晴らしの効くところから日の出を見ることができますが、雲に隠れて見えませんでした。
朝はトンボがいないのでブヨがたくさん飛んでいました。気が緩んで無防備でしたが意外と刺されずにすみました。
6:00に朝食を食べ、7:00に出発しました。
小屋から湿原に向かう途中にあるレリーフと石碑。
2日目は小赤沢に向けて出発です!
天気が悪くなると言っていましたが、青空も見えて気持ちの良い朝です。
ついつい景色に見惚れてしまい、木道の段差でカクっとなりながら少しずつ下っていきます。
ミヤマホタルイ 白いのが花(小穂)
ハート型の池塘
湿原にはキンコウカ(つぼみ)がたくさん。
トキソウ
湿原から岩の道に変わりました。
コイワカガミ
大きい岩で雨が降ると歩きにくそう。
湿原は終わったかと思ったらまた前方に湿原が見えてきました。
湿原の手前に九合目の表示。
ワタスゲに池塘に木道、まるでメルヘンの世界♪
湿原を通り抜けたら急な下りになります。
山頂の平和な雰囲気との落差が激しい。。
ちょっと荒れ気味
六合目あたりまで鎖場が何度もあります。
急ですが鎖やロープを使わなくても下りられる箇所もけっこうあります。
シダと笹が茂ってます。
緩やかな道と岩場の鎖やロープが交互にやってくる感じ。
七合目 まだまだ急な下りが続きます。
鎖場。
一瞬の緩やかな道。
そしてまたロープ。
こちら側の道もモミジカラマツ、ヤマブキショウマ、ゴゼンタチバナなどがよく咲いていました。
滑りそうな赤土の鎖場。気を遣う道が続きます。
横ばいの鎖場
六合目 そろそろ鎖場も終わりかな?
と思ったらまだありました。たしかこれが最後の鎖場だったと思います。
ズダヤクシュ
オオバミゾホオズキ 葉っぱが特徴的。
オガラバナ カエデの仲間
急な下りがようやく終わりました。
あとは三合目まで緩やかに下っていきます。
切り株が埋められた道。
道は全体的にドロドロでところどころぬかるみもあります。
ようやく五合目まで降りてきました。あと一息!
鮮やかな赤!
ハリブキ
4合目を過ぎたあたりで一気に雨が振り出しました。
どんどん激しくなり土砂降りに。30分ほど雨の中を歩くことになりましたが鎖場を通過した後でよかった。
三合目登山口駐車場に到着しました。約100台駐車できる広い空間です。
トイレもあります。
最後は土砂降りになりましたが、梅雨の雨が続く合間を縫って概ね快適に歩くことができてラッキーでした。
山頂の湿原は登りの辛さを忘れさせてくれるほどの素晴らしい場所でした♪